2018年3月15日木曜日

暗記について


最近毎日高2のM君が学年末試験も終わったにも関わらず自習にきてくれています。何をしているかというと「ターゲット1200」。単語を黙々と覚えています。僕は何かを覚えている、覚えていないの境目は「それにどれだけ興味があるか」が最も影響すると思っています。好きなことは覚えることができるし、興味のないものはすぐに忘れてしまいます。「人間は忘れる生き物」というぐらいですから、忘れることも大事ですが、しかしこと勉強においてはそうは言っていられません。多くの受験生は苦手な科目、嫌いな科目でも何とかして記憶していかなければなりません。その場合「何回見たか、何回聞いたか、何回口に出したか」が重要になってきます。つまり反復回数勝負ですね。好きなことも、「好きだから何回も思い出す」から記憶に定着しているからであって、興味のないことは「あまり思い出さない」から記憶に定着しないだけです。反復練習を稼ぐためのコツとしては「復習のグレードを何段階か準備して、重い復習はどうしてもやらないといけない問題だけにして、軽い復習で回数を稼ぐ」ことです。しかし、何と言ってもまずは「覚えないといけないことが目に触れる回数を増やすこと」です。スマホの壁紙、部屋までの階段や廊下、トイレ、風呂など勉強をしていない時間にものを見ることができる場所はたくさんあります。風呂場にガムテープに油性ペンで書いて、覚えたらはがすというのはよく聞く手法ですね。次に覚えるタイミングですが、「寝る前に覚えて、朝起きてすぐにチェックする」というのが最も記憶が定着しやすいそうです。記憶は寝ると時間の近いものから順に整理されるそうですので、寝る直前の記憶、夜の記憶、夕方の記憶…のようにさかのぼっていくそうです。だから午前中記憶したものはよほど長く寝ないと整理するのは難しいでしょう。覚えるときは「目で見ながら(視覚)、口に出しながら(触覚)、耳で聞きながら(聴覚)」が重要です。記憶が視覚優先の人と聴覚優先の人がいますが、自分はどちらが覚えやすいかを意識してみるのもいいかもしれませんね。あと「ドラゴン桜」にも出てきますが「♪can not help (ほにゃらら)ing♪」「♪~せずにはいられない♪」と体を動かして覚えるシーンがありましたが、運動しながら記憶するのも一つの方法です。最後に反復のタイミングです。以前にも書いた記事ですがエビングハウスの忘却曲線はご存知でしょうか。無意味な単語を覚えさせてその再生率と調べたものです。20分後:節約率58%、1時間後:節約率44%、1日後:節約率26%、1週間後:節約率23% 1か月後:節約率21%、節約率は1回目に覚えた時間に対して、覚え直しにかかるまでの時間または回数の減少分の割合で、例えば1回目に10分で覚え単語が20分後に覚えなおしたら4分かかったとすると、6分の節約になるから10分に対して6分の節約で「節約率60%」となります。無意味な単語を覚えていますので、受験勉強の記憶とは単純には比較できませんが、例えば英語の単語を100個覚えてみて、1日後にどれくらい忘れているか、2日後にどれくらい忘れているか、…1週間後くらい調べてみるといいかもしれません。「6~7割のところ(当日or1日後)で1回目の復習をして10割に戻し、もう1回6~7割になったところで(1週間後)2回目の復習をする」といった感じでしょうか。あとは、覚えられないことだけをカードなどにして持ち歩くというのはどうでしょうか。通学時間や、ちょっとした待ち時間にぱっと見れるようにしておけば、何回も復習できますし、直前期にも使えます。但し、普通の復習を何度かやってみて、それでも覚えられないものに限るようにしましょう。なんでもかんでもカードにするとカードを作ること自体にかなり時間を使ってしまい、それでは本末転倒です。カードを作る快感におぼれないように注意しましょう。「勉強にとって一番の邪魔なものは、無駄な勉強」ですよ。(issie)

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鶏口牛後

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